皆様お世話になっております、桜武でございます。
今回は、恐らく野球シミュレーション界で最も再現チームを作りやすいゲーム「ダグアウトWIN」で、私が再現データを作る際の方針と決定方法について書き残していこうと思います。
ダグアウトWINとは
ダグアウトWINは1999年に発売されたWindows98/95用のソフトです。
過去のブログでこのゲームの魅力について書いておりますので、詳細はこちらでご確認いただけますと幸いです。
再現チームの種類
ダグアウトWINでは大きく分けて二つの再現チームが作成できると考えています。
一つは、設定できる全ての能力を詳細に設定し、一試合ずつ見ても支障のない完全な再現チーム。
もう一つは、成績に反映されないステータスを均一化し、シーズンをスキップして年間成績を見る為の再現チーム。
今回具体的に触れるのは、後者のデータについてです。
設定する選手パラメータについて
各試合を観戦しない今回のデータ作成では、一部のデータを特定の数値で統一する事で設定を簡略化しております。
ダグアウトWINの先行研究によれば、以下の項目は年間成績に影響を与えないことが確認されております。
- 利き手
- 打席
- 得意コース
- 球速
- 変化球
その為、上記パラメータを統一する事が可能です。
また、以下のパラメータは設定に使用できるデータが得られなかった為、上記と同様にパラメータを統一して対応しています。
- チャンス
- 対左投手
- 月別調子
- 肩
- ピンチ
- 対左打者
各試合を観戦して楽しまれたい方には不向きなデータとなっておりますが、これを土台としていただければご負担も減る事と思います。
製作するデータの方針について
上記のパラメータを統一し、設定する項目が決まりました。
残りの物については、以下の方針に沿って各能力に合った成績から決定します。
まず一つは、先述の通りシーズン成績を見て楽しむ為の調整です。
そしてもう一つは、「投打の高低を調整し、異なるシーズンのチームを混ぜて競わせる」事が出来るような調整です。
具体的には再現シーズンにおける各リーグの打率や防御率等の平均を求め、それを2リーグ制移行から現在までの平均とどれだけ差があったかを確認し、各選手に反映しております。
この調整により、時代の離れたデータ同士であっても有利不利が少なくなるのではないかと考えました。
以上の方針から、各パラメータの設定は以下の成績を使用しております。
各パラメータの設定について
再現データに収録できる選手
一軍で出場機会のある選手が対象となります。二軍戦にのみ出場した選手や育成選手は、収録出来ておりません。
位置
起用機会が最も多かったポジションを設定しています。
使用方法
スターティングラインナップは当該シーズンで最も多かった並びを採用しております。
猫の目打線だった場合はシーズン終盤の並びが優先的に選択されております。
先発ローテーションは起用回数の上位5名で設定されます。ローテに入っていても中継起用のある投手、又はローテ以外の投手でも先発起用がある場合は「先発兼中継」として設定されています。
中継はセーブ数に応じて準リリーフエース・リリーフエースを各一名設定しております。
捕手は代打・代走起用のいずれにも該当しない選手を「控え捕手」として設定されています。
内野手及び外野手はスタメン・代打・代走・守備要員のいずれかが設定されます。
打率・ホームラン
一定の打席数を確保している選手は年間成績に年度間の調整値を加えております。
一定の打席数に満たない選手は、不足分を一定のペースで安打・本塁打を打ったものとして成績に加えて計算しております。
盗塁・犠打
年間成績をそのまま使用しております。
打者評価
打率・本塁打・出塁率・長打率・起用頻度を用い、段階的に評価する様設定しています。
走者評価
盗塁と長打の本数を用い、段階的に評価する様設定しています。
ミート
三振数を用い、段階的に評価する様設定しています。
選球
四球数を用い、段階的に評価する様設定しています。
守備
起用されたポジションが1つしかない場合は、起用されたポジションに適性が付与されます。
起用されたポジションが2つ以上ある場合は、まず最も起用されたポジションに適性を付与し、それ以降は一定以上起用されたポジションに限って適性を付与する。
適性のあるポジションの守備力は、試合数・失策数を用い、段階的に評価する様設定しています。
防御率
一定の投球回を確保している選手は年間成績に年度間の調整値を加えております。
一定の投球回に満たない選手は、不足分を一定のペースで抑えたものとして成績に加えて計算しております。
スタミナ
投球回を用い、段階的に評価する様設定しています。
投手評価
勝利・ホールド・セーブ・奪三振・与四球・被安打・被本塁打・起用頻度を用い、段階的に評価する様設定しています。
奪三振
三振数・打数を用い、段階的に評価する様設定しています。
球質
被本塁打・投球回を用い、段階的に評価する様設定しています。
制球
四死球数・投球回を用い、段階的に評価する様設定しています。
終わりに
以上、簡単にではありますがデータの作成方法について触れさせていただきました。
今後は2022年版のデータを手始めに、過去のチームデータを公開できればと考えております。
もしよろしければ、お付き合いいただければ幸いです。
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